契約タイプ

定額契約(Fixed Price Contract)

一定額を定めて支払う。納入側に多くのリスク。3つのパターンがある。

完全定額契約(FFP契約)

最も一般的。作業スコープが変更されない限り、価格は変わらない。

定額インセンティブ・フィー契約(FPIF契約)

  • 評価指標の達成度合いに応じたインセンティブが設定される。
  • 目標コスト,目標利益,共有率,上限金額を契約で定義する。

  • 目標コスト 100円
  • 目標利益 50円
  • 共有率 購入者8:納入者2
  • 上限金額 200円
  • コストが100円だった場合、目標コスト100円+目標利益50円=150円が支払われる。
  • コストが150円だった場合、コスト超過分の50円を8:2で分配。目標コスト100円+目標利益50円+コスト超過分の負担40円(8割)=190円が支払われる。
    納入者から見ると、コスト超過分の10円を負担しているので、実際の利益は40円。
  • コストが170円だった場合、コスト超過分の70円を8:2 (56円:14円)で分配。
    目標コスト100円+目標利益50円+コスト超過分の負担56円=206円
    上限金額の200円を上回っているため、支払いは200円。

経済価格調整付き定額契約(FP-EPA契約)

経済状況の変化を支払い価格に反映させる。

実費償還契約(Cost Reimbursable Contract)

作業にかかった実コストに、納入者の利益相当分を加えた金額を支払う。 購入者側に多くのリスク。3つのパターンがある。

コスト・プラス定額フィー契約(CPFF契約)

作業にかかったコスト分に加えて利益分を定額として支払う。

コスト・プラス・インセンティブ・フィー契約(CPIF契約)

作業にかかったコスト分に加えて、目標の達成度合いに応じたインセンティブを設定して支払う。

コスト・プラス・アワード・フィー契約(CPAF契約)

  • 作業にかかったコスト分に加えてアワード・フィーが支払われる。
  • アワード・フィーは契約で定義される
  • パフォーマンス基準を達成したかどうかは購入者が判断し、納入者は不服を申し立てられない。

タイム・アンド・マテリアル契約(T&M契約)

  • 実費償還型と定額型の両面を持つ複合型。
  • 要員の時給などの作業単価や資材単価を事前に取り決める。
  • 契約額が増大するリスクがある。
  • コストが無制限に膨張するのを防ぐために、価格の上限、期限の設定を必須とするケースが多い。
  • 成果物が完成しなくても支払いの義務が生ずる。→成果物がスケジュールどおり進行しているか監視することが重要。

契約タイプ一覧

契約タイプメリットデメリット利用シーンバリエーション
定額契約
契約締結時点で価格が決まっている契約
コストリスクを転嫁できる(=受注者のコストリスク最大)。
日々の管理があまり必要ない。
発注時点でスコープが明確になっている必要がある。
受注者がコストを削減するあまりスコープを満たさないものを納品するかもしれない。
スコープや責任分担が明確である場合。
コストリスクを転嫁したい場合。
完全定額契約(FFP契約)
定額インセンティブ・フィー契約(FPIF契約)
経済価格調整付き定額契約(FP-EPA契約)
実費償還契約
価格=実コスト+受注者の利益分 となる契約
スコープが明確でなくてもOK。契約が終わらないとコストが確定しない。
不必要なコストが含まれていないか明細をチェックする必要がある。
受注者のコスト意識が低くなる。
スコープが確定できない場合(特に企画や分析などは作業の性質上スコープを確定しづらい)。
不確定性が高く見積りを確定できない場合。
コスト・プラス定額フィー契約(CPFF契約)
コスト・プラス・インセンティブ・フィー契約(CPIF契約)
コスト・プラス・アワード・フィー契約(CPAF契約)
タイム・アンド・マテリアル契約(T&M契約)
単価だけ明確になっている契約
直ちに契約できる。
スコープが明確でなくてもOK。
受注者のコスト意識が低くなる。
日々の管理が必要。
全体の作業量が把握できない場合
単価だけは明確にできる場合

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